シラヒゲムヨウランは石垣島、西表島に分布するサキシマスケロクラン Lecanorchis flavicans の変種とされていました。しかしサキシマスケロクランはオキナワムヨウラン Lecanorchis triloba であり (このようなものをシノニムと言います) 、シラヒゲムヨウランは2015年にベトナムで記載された Lecanorchis vietnamica と同種である事がわかったようです。
国内では屋久島久島、奄美大島、沖縄島北部に分布しています。高さ20cm程度になる菌従属栄養植物で、光合成を行わない植物です。唇弁内に長くて白いヒゲがあり、和名はこれに由来するようです。やんばるの森では6月頃に花を咲かせます。やんばるでは比較的よく見られるランですが、光合成を行わないため葉が無く、開花と結実期以外は地上部が無いため目立ちません。