ケナガネズミ

ネズミ目ネズミ科

Diplothrix legata

沖縄県レッドデータブック:絶滅危惧IB類
環境省レッドデータブック:絶滅危惧IB類
国指定天然記念物

ケナガネズミの鳴き声を再生 単独での鳴き声
(やんばるの森の音)

ケナガネズミの鳴き声 2個体での鳴き交わし
(やんばるの森の音)

使用機材
ボディ:Nikon D3
レンズ:Nikon Af-S ED300mmf2.8D
その他:ストロボ使用

ケナガネズミ Diplothrix legata

ケナガネズミは、奄美大島、徳之島、沖縄本島に分布する固有種です。体の大きさが30cmほど、尻尾の長さも30cmほどあります。日本国内に分布する在来のネズミでは、最も体が大きいネズミです。地上で走り去る後ろ姿は、まるでウサギのようです。
背面は褐色で、”ケナガ”の名の通り、長い剛毛があります。写真でもわかるとおり、尻尾の半分ほどが白いのも特徴です。 尻尾にも短い毛が生えているようです。
樹洞に巣を作り、主に樹上で活動するようです。長い尻尾を枝に絡ませたり、まるでバランスをとるように枝上から垂らしたりするなど、樹上活動に大変役立っているように見えます。
ただし地上での活動も多いようです。これまで目撃した個体の複数例で、夜間林道上に降りて活動している個体を見かけています。もたつきながら林道脇の木に登ると安心するのか、じっとして見下ろしている場合が多いです。林道から木へ登るまでも、けっして俊敏とは言えず、ノネコがいると簡単に捕まってしまうと思われる行動をとっています。林道上に立っている私の目の前2m程度の所をのっそり歩きながら、林道を横断した事例もあります。樹上では、ギャー、ギャァーと鳴くことがあり、時々キーンと高い金属音のような音が混ざることもあります。
複数個体を同時に目撃することも多く、2個体の群れの他、最大で6~7個体程度の群れに遭遇した事もあります。「日本の哺乳類 改訂版」(東海大学出版会 )には「産仔数は2~5頭」とあります。雌雄の親、その子と考えると、6~7個体の群れは家族かもしれません。
沖縄本島では滅多に目撃されないネズミでしたが、最近目撃情報が増えているようです。私も2008年に目撃するまで見たことがありませんでしたが、最近夜間の森であまり本種の事を意識していなくても目撃するようになっています。またやんばるの特定の場所だけでなく、あちこちで目撃しています。マングースやノネコの減少により、個体数や生息エリアが拡大しつつあると感じています。