ツバサハゼは、全長約20cm程になるようです。国内では屋久島、奄美大島、沖縄島、石垣島、西表島での分布が確認されているようです。国外では台湾、インドネシア、フィリピンなどに広く分布するようです。頭部が扁平で大きな胸びれが特徴です。和名のとおり、胸びれが翼のようです。体型が渓流での生活に合っているようです。河川中流の流れが速い浅瀬に生息していました。
両側回遊魚ですが滝などがあると遡上できず、あまり上流には生息しないようです。撮影した個体も河川の中流でした。河川の下流や中流周辺は集落となっている河川が多いと思いますが、河川改修されて河床をならされりすると生息が難しいと考えられます。
ツバサハゼという魚の事を知ったのは大学生の時でした。山と溪谷社から出版されている「山渓カラー名鑑 日本の淡水魚」で写真を見て、こんな格好いい魚が渓流に生息しているのかと思いました。憧れの魚でしたが、陸上動物が専門で渓流で泳いだりする事が無かったので実際に姿を観る機会はありませんでした。2020年の秋からウェットスーツ着て魚を撮影にするようになったのですが、2021年の秋に突然憧れのツバサハゼに出会えました。それは想像していたより下流で、小さな河川の水深30cmも無いような浅瀬でした。撮影した個体は、最初は急流の石の下に潜んで顔が少しだけ見えていました。石下から姿を現すと警戒心が薄く、カメラが触れそうな距離まで接近して撮影出来ました。
ツバサハゼの動画はこちらです。<