ナミエガエルは体長10~13cm程度です。頭部が大きく、手足が太いずんぐりとした体型のカエルです。沖縄島の北部地域にのみ分布する固有種です。山地森林を主な生息場所とする森林性のカエルです。昔は食用にされた事もあったようです。
主に山地渓流の源流部付近に生息し、春から初夏頃に産卵します。梅雨の頃が繁殖期のピークです。渓流の源流部で、狭い谷間の底部に砂泥が堆積した湿地状の場所などが繁殖地です。水深が数センチ以下の浅い水場に産卵します。「ガルッ!ガルッ!ガルッ!ガルッ!・・・」と大きな声で鳴きます。 産卵場所で息を潜めてじっとしていると、ときおりグッグッグッと、くぐもった声を出します。鳴き出すタイミングを計っているようです。やがてガルッ!ガルッ!ガルッ!ガルッと鳴き出すと、周囲の個体も同調して鳴き出します。しかしすぐに鳴き止んでしまいます。
成体は、他のカエルより水辺を指向する傾向が強いようです。小さな個体から大型の個体まで、様々な成長段階の個体を渓流沿いで見かけます。また水生動物をよく食べるようです。オキナワミナミサワガニを食べている個体を見かけた事があります。